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犬がよく寝る原因は?-考えられる病気と受診の目安-
「最近、犬がよく寝ている気がする」
「以前より散歩に行きたがらず、寝てばかりいる」
「年齢のせいだと思うけれど病気ではないか心配」
このようなご相談は動物病院でよくあります。
犬はもともと人より睡眠時間が長い動物であり、健康な犬でも1日12〜15時間程度眠ることもあります。子犬やシニア犬では18時間以上眠ることも珍しくはありません。
しかし、単に睡眠時間が長いだけではなく、「元気がない」「食欲がない」「呼んでも反応が鈍い」などの症状を伴う場合には病気が隠れている可能性があります。
今回は犬がよく寝ている原因や考えられる病気、受診の目安について説明します。
浜松市中央区のけんご動物クリニックでは、犬がよく寝ている・寝てばかりいるときの診断・治療を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。
Contents
犬がよく寝ていることとは
犬がよく寝るとは、犬が以前よりも長時間寝ている状態や、活動量が低下して横になっている時間が増えている状態をいいます。
特に以下のような場合には、単なる睡眠ではなく、「元気消失」と呼ばれる病的な状態である場合があるため注意が必要です。
・急に寝ている時間が増えた
・散歩を嫌がるようになった
・遊ばなくなった
・呼んでも反応が鈍い
・食欲も低下している
・起きてもすぐ横になる
犬がよく寝ているときに併発してみられる症状
よく寝ている犬では以下のような症状がみられることがあります。
活動量の低下
今まで好きだった散歩や遊びに興味を示さなくなります。
食欲低下
食事の量が減ったり、おやつにも反応しなくなることがあります。
反応が鈍い
名前を呼んでも反応が弱かったり、起き上がるまでに時間がかかります。
呼吸の変化
呼吸が速い、浅い、苦しそうなどの症状がみられることがあります。
犬がよく寝ていることの原因
① 加齢による変化
高齢犬では若い頃より活動量が減るため、ある程度寝る時間が増えることは自然な変化です。
ただし、
・急激な変化
・食欲低下
・体重減少
がある場合には病気を疑う必要があります。
② 感染症
細菌感染やウイルス感染により体調が悪くなると、犬は安静にしようとして寝ている時間が増えます。
歯周病、皮膚炎、子宮蓄膿症、肺炎などでも見られることがあります。
③ 痛み
関節炎や椎間板ヘルニア、外傷などによる痛みで動きたがらなくなります。
高齢犬では変形性関節症、変形性脊椎症が非常に多くみられます。
痛みがある犬は、
・立ち上がりが遅い
・散歩を嫌がる
・階段を嫌がる
といった症状を伴います。
④ 心臓病
心臓病になると十分な酸素を体に送れなくなり、疲れやすくなります。
特に僧帽弁閉鎖不全症では
・咳がでる
・運動を嫌がる
・寝ている時間が増える
などが見られます。
⑤ 内分泌疾患
ホルモンの病気でも寝てばかりいる症状が現れます。
代表的な病気は
・甲状腺機能低下症
・副腎皮質機能低下症(アジソン病)
です。
甲状腺機能低下症は代謝が低下する病気で、
・元気消失
・体重増加
・脱毛
などがみられます。
⑥ 貧血
赤血球が減少すると全身へ酸素を運べなくなります。
その結果、
・疲れやすい
・横になっている時間が増える
・散歩を嫌がる
などの症状が出ます。
⑦ 悪性腫瘍(がん)
高齢犬では腫瘍による体力低下が原因となることもあります。
初期には「よく寝るようになった」だけの場合もあるため注意が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 犬は1日何時間寝るのが普通ですか?
健康な成犬では12〜15時間程度眠ることが多いです。子犬や高齢犬では18時間以上眠ることもあります。ただし急に睡眠時間が増えた場合は受診をおすすめします。
Q2. 老犬が寝てばかりいるのは正常ですか?
加齢による変化で睡眠時間が増えることはあります。しかし食欲低下や体重減少、呼吸異常を伴う場合は病気が隠れている可能性があります。
Q3. 犬がよく寝ていても食欲があれば大丈夫ですか?
問題ない場合もありますが、痛みや内臓疾患の初期では食欲が保たれることもあります。以前と比べて明らかな変化があれば診察をご検討ください。
Q4. 散歩に行かず寝てばかりいます。病院へ行くべきですか?
数日続く場合や、元気低下・呼吸異常・食欲低下を伴う場合は早めの受診をおすすめします。
Q5. 犬が急に寝てばかりになった場合は緊急ですか?
急激な変化は注意が必要です。特に呼吸が苦しそう、ぐったりしている、食べない、水も飲まない場合は早めの受診をご検討ください。
犬がよく寝ていることの診断
原因を調べるために必要に応じて以下の検査を行います。
身体検査
体温、心拍数、呼吸状態、脱水の有無を確認します。
血液検査
貧血や炎症、肝臓病、腎臓病、糖尿病、ホルモン疾患などを評価します。
レントゲン検査
心臓病や肺疾患、腫瘍などを確認します。
超音波検査
腹部臓器の異常を調べます。
血圧測定
高血圧や低血圧による体調不良を確認します。
犬がよく寝ていることの治療
治療は原因によって異なります。
・感染症→抗菌薬や点滴治療
・関節炎→痛み止めやサプリメント
・心臓病→心臓の薬
・ホルモン疾患→ホルモンを補充する薬
・貧血→原因疾患の治療
・腫瘍→手術や内科治療
単に「寝ているから様子を見る」のではなく、その背景にある病気を見つけることが大切です。
まとめ
犬はもともと人より睡眠時間が長い動物ですが、急に寝ている時間が増えた場合や元気・食欲の低下を伴う場合には病気が隠れていることがあります。
特に、
・高齢だからと決めつけない
・急な変化を見逃さない
・食欲や呼吸状態も確認する
ことが大切です。
「最近よく寝ているだけかな?」と思っていても、検査をすると心臓病や内分泌疾患、貧血などが見つかることがあります。
けんご動物クリニックでは、犬の元気消失、活動量低下、寝てばかりいるときの診断・治療を行っております。浜松市で動物病院をお探しの方で、愛犬の様子がいつもと違うと感じた場合は、お気軽にご相談ください。
また、当院ホームページ内の健康診断、循環器科もあわせてご覧ください。


この記事の監修
袴田 健吾 Kengo Hakamata
けんご動物クリニック 院長・獣医師
浜松市出身。獣医師国家試験合格後、県内外の動物病院で経験を積み、浜松市中央区「けんご動物クリニック」を開院。
犬・猫の一般診療から予防医療、歯科・皮膚科など幅広い診療に対応し、地域のホームドクターとして日々の健康管理から専門的な治療までサポート。
スタッフみんなで飼い主様とペットに寄り添う診療を目指しています。
お問い合わせは
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