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犬が足をなめる原因は?
浜松市中央区にある動物病院の「けんご動物クリニック」です。
「犬が足をなめる」「犬が手を舐めて赤い」「犬の指の間が赤い」といったことは非常によくみられる皮膚トラブルです。
獣医の専門用語では“手や足”ではなく“趾(ゆび)”という表現を使うのですが、飼い主さまが“手”“足”と言われるのは自然なことです。
獣医学的には『趾間炎(しかんえん)』と呼びますが、一般には『指間炎』とも言われます。
犬が足をなめる原因の多くは趾間炎(しかんえん)です。指の間が赤い、かゆい、舐め続ける場合は要注意です。今回のブログでは、犬の足舐め-趾間炎の原因と治療を説明します。
犬の趾間炎(足をなめる行動)とは
浜松市の動物病院のけんご動物クリニックに来院される飼い主様から多い相談のひとつに、「犬が足をなめるのは病気ですか?」というものがあります。
犬が足をなめ続ける理由の多くは、趾間(指と指の間)に炎症が起こる「趾間炎」です。
軽度の違和感から、強いかゆみ・痛みまで幅広く、放置すると悪化することが多いのが特徴です。
趾間炎は以下のような場面で疑われます。
- 犬が後ろあしや前あしをしつこく舐める
- 指の間が赤い
- べたついて湿っている
- 舐めすぎて茶色に変色している
- 足をかばって歩く
犬は痛みやかゆみを「なめて我慢」しようとするため、気づいたときには悪化しているケースもあります。
犬の趾間炎の症状
趾間炎は指と指の間や肉球と肉球の間の皮膚の炎症・感染を伴うことが多く、以下のような症状が出ます。
● 赤み・腫れ
炎症・感染を伴い赤みや腫れをおこします。
● かゆみ
かゆみで舐める → 湿る → 細菌感染 → さらに悪化
という悪循環に陥ります。
● 指の間が湿っている
細菌(主にブドウ球菌)やマラセチア(酵母菌)が増殖しているサイン。
● 毛が茶色に変色
なめることで唾液の色素が沈着して赤茶色〜茶色になります。
● におい
マラセチア感染では独特の脂っぽいにおいが出ます。
犬の趾間炎の原因
趾間炎は、以下のようなさまざまな原因で起こります。
① アトピー性皮膚炎
あし先のかゆみの大部分はアトピーが関与しています。
季節性、慢性化、顔や耳のかゆみも伴うことが特徴です。
② アレルギー(食物アレルギー)
フードのタンパク質に反応するタイプのアレルギー。
顔や外耳炎と併発しやすいです。
③ 細菌・マラセチア感染
舐めて湿った部位に菌が増殖し、炎症が悪化します。
④ 外傷(トゲ・小さな傷)
肉球の間に異物が刺さると、違和感から舐め続けて趾間炎になります。
⑤ ストレス・退屈
不安や退屈が原因で常同行動(クセ)として舐めることもあります。この場合には指の間に赤み、かゆみをともなっていない場合が多いです。
⑥ 歩行のクセや体重のかかり方
関節炎や痛みがある犬は、特定の指を気にして舐めることもあります。
犬の趾間炎の診断
動物病院では、原因を正確に見つけるため以下の検査を必要に応じて行います。
● 皮膚検査(細菌・マラセチア)
顕微鏡で菌の種類を確認。
● アレルギー関連検査
食物アレルギーが疑われる場合は除去食試験を実施したり、アレルギー検査をしたりします。
● 外傷のチェック
トゲ、肉球の傷、爪のトラブルを確認。
● 生活環境のヒアリング
散歩、足拭きの習慣、季節との関連を確認。
犬の趾間炎の治療
原因に応じて治療は異なります。
① アトピー性皮膚炎の治療
- JAK阻害薬-アポキル、ゼンレリア
- サイトポイント
- ステロイド
- 保湿スキンケア
- 抗菌・ステロイド外用薬
かゆみを抑えることで足舐めも減ります。
② 細菌・マラセチア感染の治療
- 抗生剤
- 抗真菌薬
- 薬用シャンプー
- 保湿・スキンケア
舐め癖を止めるためにエリザベスカラーが必要な場合もあります。
③ 外傷の治療
- 傷の消毒
- 異物除去
- 散歩コースの見直し
④ ストレスの場合
- 運動量アップ
- 知育トイ
- 留守番環境の改善
心因性の足舐めは早期介入が重要です。
⑤ 舐め癖が続いて慢性化している場合
皮膚が分厚く硬くなる「苔癬化」が起こり、治りにくくなります。
長期間放置している子では治療期間が長くなるため、早めの受診が大切です。
■ 日常ケア
家が汚れないように肉球のみをきれいにしている場合があります。趾間はいつも地面に接触する場所なので散歩から帰ってから指の間のお手入れが重要です。
・散歩から帰ってきたら指の間を薬用シャンプーで洗う。
・オーツスポットフォームなどのお手入れ用品を使用して指の間の手入れをする。
まとめ
犬が足をなめる理由は、趾間炎(指間炎)を中心に、アレルギー、感染、ストレス、外傷など多岐にわたります。
「犬が足をなめる」「犬の指の間が赤い」「犬が足を舐めて赤い」などの症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
けんご動物クリニックでは、犬の趾間炎(しかんえん)の治療を行っております。浜松市で動物病院をお探しの方で、お悩みの場合は一度ご相談ください。
また、当院ホームページ内の皮膚科もあわせてご覧ください。

この記事の監修
袴田 健吾 Kengo Hakamata
けんご動物クリニック 院長・獣医師
浜松市出身。獣医師国家試験合格後、県内外の動物病院で経験を積み、浜松市中央区「けんご動物クリニック」を開院。
犬・猫の一般診療から予防医療、歯科・皮膚科など幅広い診療に対応し、地域のホームドクターとして日々の健康管理から専門的な治療までサポート。
スタッフみんなで飼い主様とペットに寄り添う診療を目指しています。
お問い合わせは
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