ブログ

Staff

犬・猫の爪から出血について

浜松市中央区にある動物病院の「けんご動物クリニック」です。

今回は犬・猫の爪から出血についてご説明させていただきます。

一見すると軽いケガに見えても、痛みが強かったり、感染や骨折が隠れていることもあるため注意が必要です。

犬・猫の爪からの出血とは?

犬や猫の爪からの出血は、日常生活の中で比較的よく起こるケガのひとつです。
浜松市の動物病院のけんご動物クリニックに来院される飼い主さまの中にも、「爪を切ったら血が出た」「歩き方がおかしい」「血が止まらない」といった不安を感じて受診される方が多くいらっしゃいます。

犬や猫の爪からの出血は、深爪・まき爪・爪の裂け・外傷・爪の剥離などが原因で起きます。歩き方がビッコ(跛行の一般的に使われる表現)していることや挙上がある場合は注意が必要です。爪は再生するのか、治療と再生期間の目安を説明します。

犬や猫の「爪からの出血」は、日常で最も起こりやすいケガのひとつです。
「犬の爪から出血」「猫の爪が折れた」「犬に深爪して血が止まらない」「爪が剥がれた」「歩かない」などの症状がよくあります。

犬猫の爪の中心には、
クイック(爪床):血管・神経がある部分
が通っており、ここを傷つけると強い痛みと出血が起きます。

散歩中の外傷、カーペットに引っかけた裂傷、深爪など原因はさまざまですが、いずれも放置すると感染や歩行障害につながることもあります。

犬・猫の爪からの出血の症状

爪先から血がにじむ・ぽたぽた落ちる
爪が折れている・割れている・欠けている
爪がぐらつく、完全に剥がれている
触ると強い痛みがあり、あしをかばう
歩き方が“ビッコ”に見える(跛行の一般的な表現)
あしを浮かせて歩く「挙上(きょじょう)」がみられる
爪周囲に赤み・腫れ・膿がある
足先を舐め続ける、歩こうとしない、歩かない

獣医学的には、

  • 跛行(はこう)=足をかばって歩く状態
  • 挙上(きょじょう)=足を地面につけず浮かせる状態
    といいます。

犬・猫の爪から出血する原因とは?

深爪(カットしすぎ)

黒い爪は特に深爪しやすく、爪床(クイック)を傷つけると出血と痛みが強く出ます。

外傷(引っかかった・ぶつけた)

室内でケージに引っかけて折れる、散歩中に石や段差に引っかけて折れる、走行時の衝撃など。

猫ではカーテン、カーペット、布地に爪が引っかかることが多いです。

縦割れ(裂傷)

爪が縦に割れると痛みが強く、跛行・挙上につながることがあります。

爪が完全に剥がれる(脱落)

根元が露出し激しい痛みと出血を伴います。感染リスクが高くなり、早急な処置が必要になることもあります。

巻き爪・伸びすぎ

伸びすぎた爪が肉球に食い込み、肉球から出血、痛みを生じることもあります。

爪周囲炎(感染)

あしを舐め続けたことや、細菌感染で爪の周りが赤く腫れます。

犬・猫の爪からの出血の診断

動物病院では次の点を確認して診断します。

爪の損傷位置と程度
爪床-クイック・爪母(爪を作る部分)の損傷の有無
腫れ・膿・感染兆候
肉球や指先の外傷の有無
必要に応じてレントゲンDRで確認-主に指先の骨(末節骨)の骨折

犬・猫の爪からの出血の治療方法

自宅でできる応急処置

● 清潔なガーゼで圧迫止血する
クイックストップ(ペット用止血パウダー)を使用して瞬間に血を止める
● 無理に折れた爪を抜かない
● 血が止まらない場合は早めに受診

動物病院での治療

動物病院では処置・治療を必要に応じて行っていきます。

裂けた爪・剥がれた爪の処置

割れたり、鋭利になったりした部分を切り整え、再損傷を防ぎ、痛みを止めます。必要に応じて局所麻酔や全身麻酔をした上での処置が必要になります。

● 消毒
● 止血
● エリザベスカラー装着
など必要に応じて行います。

感染や痛みや腫れがある場合

抗生剤、消炎鎮痛剤を内服します。

③  包帯保護

状況により行動時の再損傷を防ぐため、指先を包帯やテーピングで保護します。

※ただし、包帯やテーピングでの保護は「誤飲」や「汚染」に注意が必要です。

再発予防

定期的な爪切り

犬・猫の爪は再生する?(よくある質問)

浜松市の動物病院のけんご動物クリニックに来院される飼い主様から最も多い質問が、
「爪はまた生えてきますか?」 という質問です。

再生の可否は どの位置で折れたか が重要になります。

「根元の“爪を作る場所(爪母)”が残っていれば生えてきます。
完全に取れた場合は時間がかかり、細い爪になることがあります。」

● ① 爪母(そうぼ)が残っていれば再生します

根本の「爪母」が無事なら、
時間はかかっても爪は再生します。

● ② 爪床-クイックが残っていれば再生可能です

爪床が残っていれば生えてきます。
ただし 細い爪・二枚爪・曲がった爪 になることもあります。

● ③ 爪が完全に脱落した場合には

完全に剥がれても 必ずしも生えないわけではありません。

ただし、
● 再生まで 3〜6ヶ月以上かかる
● 元通りの形に戻らないことも多い

● ④ 再生しないケース

● 爪母が外傷で破壊された
● 根元がえぐれるように脱落した
● 末節骨の骨折と併発した
● 腫瘍・皮膚病による破壊

この場合は爪が生えない、または大きく変形したりします。

● ⑤ 再生までの期間の目安

状況再生期間の目安
軽度の折れ2〜4週間
深い裂傷1〜2ヶ月
完全脱落3〜6ヶ月(半年)以上

まとめ

犬や猫の爪からの出血は軽いケガに見えますが、
爪母の損傷・感染・骨折 が隠れていることもあります。

歩きが 跛行している、あしを浮かせて挙上している 場合は痛みが強いサインです。

定期的な爪切りで予防しましょう。

けんご動物クリニックでは、犬・猫の爪の出血・裂傷・剥離・深爪・まき爪の治療を行っております。浜松市で動物病院をお探しの方で、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。

袴田 健吾 先生の写真

この記事の監修

袴田 健吾                        Kengo Hakamata

けんご動物クリニック 院長・獣医師

浜松市出身。獣医師国家試験合格後、静岡県内の動物病院で経験を積み、「けんご動物クリニック」を開院。

犬・猫の一般診療から予防医療、歯科・皮膚科など幅広い診療に対応し、地域のホームドクターとして日々の健康管理から専門的な治療までサポート。

飼い主さまとペットの気持ちに寄り添いながら、「この病院に任せてよかった」と思ってもらえる診療をめざしている。

診療時間・WEB予約

診療時間
日/祝
10:00〜13:00
16:00〜19:30

【受付時間】受付は診察終了時間の30分前までにお願いします。